セネガル版Dynamite!?[井原芳徳]
 前回の記事で書いたピーター・バラカンさんの番組で、西アフリカのセネガルの国民的歌手・ユッスー・ンドゥールの新譜から2曲が紹介された。その中で流された1曲は「Sportif」という題名。英語では「Sportsman」だが、「スポーツファン」という意味もあるという。バラカンさんの説明によると、セネガルではプロレスがサッカーよりも人気で、毎週日曜に大きな試合があり、人気レスラーが負けるとファン同士がエキサイトしてケンカになるが、所詮スポーツなんだからカッカするなよ、という内容の曲だそうだ。
 
 セネガルでプロレスが盛んという話は初耳だったので、ネットで少し検索したが、それらしいページが見あたらなかった。だが代わりに「セネガル相撲」とも呼ばれる「ルッタ」という競技の存在を知った。
 「VOODOO STUDY:格闘技:セネガル相撲(セネガル)」というページによると、現地語ではラン・ジ(Lamb-Ji)、フランス語では「Lutte Senegalaise」と呼ばれる。ブラジルのルタ、メキシコのルチャと語源としては同じだろう。
 
 ルッタのルールは相撲に似ており、試合までの儀式や音楽を流すあたりが相撲とムエタイをミックスした感じだが、儀式だけで30分から1時間もかけるという。打撃有りと無しのルールがあり、7階級制で、試合は軽量級から始まりメインイベントは無差別級。6年前の情報だが主力選手も紹介されており、「モハメド・アリ」とか、ちょっとボクサーっぽい。でもムスリムでは珍しくない名前だから、ボクサーから取ったのかは不明。
 
 「セネガル相撲」で検索すると、わりといろんな情報が出てきた。Couper Decalerというブログの「セネガル相撲観戦記」が、実際のイベントの様子についての描写とリンク集が充実している。サッカー場のような会場に直径30メートルの土俵が置かれ、なんだか国立競技場での第1回Dynamite!を思い出させるが、もっと素朴な雰囲気のようだ。
 
 おそらくバラカンさんが話していたセネガルのプロレスとはこのセネガル相撲のことなのだろう。むしろさきほどのVOODOO STUDYで紹介されていた、カリブ海のマルティニーク島で行われているダミエ(ラジャ)という競技のほうが、セコンドが乱入したり恋人が負けている選手に精力剤を飲ませたりと、プロレス的な要素が強いようだ。
 
 黒人の身体能力の凄さは言うまでもない。カメルーン人のソクジュやナイジェリア人のアンディ・オロゴンも日本の格闘技で活躍している。セネガルは海を隔てればアメリカだから、何かのきっかけでUFCが流行って、セネガル相撲の選手が総合やムエタイに転向したら結構面白いかもと思ったのだった。


2007-12-21 11:06 この記事だけ表示   |  コメント 4

コメント

、自分でもこれまで思いつきもしなかったようなフレーズでその選手を表現することで、ディレクターさんやデザイナーさんが意外なアイデアやデザインを返してきたりと、ジャムセッションのような化学反応が起こる楽しさもあります。シンガーソングライターがアイドルに詩や
(2012-04-05 16:52)
。「この選手の何が凄い?何が個性?」ということを、簡潔でいてインパクトの残る形で紹介しないといけないので、脳味噌の中でもい
(2012-04-05 16:55)
ほとんど無いことも想定しないといけない上、文字数も限られています。「この選手の何が凄い?何が個性?」ということを、簡潔
(2012-04-05 17:02)
する文章は、これまでばうれびでも専門誌でも山ほど書きましたSだと、格闘技を全然知らないか、普段そんなに見ない人が対象です。選手やイベントの予備知識はゼロか
(2012-04-05 17:07)

コメントを書く

お名前:[必須入力]
メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
 
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。