Peace, Love and Understanding[井原芳徳]
 12月8日のジョン・レノンの命日、僕が敬愛してやまないブロードキャスターのピーター・バラカンさんが、キリスト教の礼拝堂で平和に関する音楽を流すイベントを行おうとした直前、何者かに催涙スプレーのようなものをかけられるという事件があった。(参考リンク:事件を報じる毎日.jpの記事

 事件の日、K-1の取材から帰ってきてこのことを知り、とても驚いたが、幸いバラカンさんは無事で、その翌週15日のNHK-FMのウィークエンドサンシャインの冒頭でもこの事件について触れ、ボブ・マーリーの「Get Up, Stand Up」や、ニック・ロウの曲でエルヴィス・コステロの唄でも有名な「(What's So Funny 'Bout) Peace, Love and Understanding」といった曲を流し、抗議の姿勢を示していた。リスナーからもこれまでに無い数の心配するハガキやメールが寄せられたといい、これらの曲がリクエストされていた。

 以前からバラカンさんの番組では、イラク戦争に反対するアメリカ人ミュージシャンの楽曲をよく流していた上、音楽以外の言論活動でもバラカンさんは反戦的な発言や死刑制度に反対する発言等、政治的な発言が多かった。事件のあった8日の放送では、冒頭にジョンの「Power to the people」を流し、ジョンがFBIに監視されていた日々を描いたドキュメント映画「PEACE BED アメリカ vs ジョン・レノン」を紹介し、その事件のあったイベントについても告知していた。それらが蓄積して狙われたのだろうが、それにしても卑劣としかいいようが無い犯行だ。僕自身、バラカンさんのイデオロギーに全面賛成というわけでもないが、こういった事件には非常に腹が立つ。

 言論の自由という面だけでなく、もしバラカンさんの被害がもっと大きければ、それは日本の音楽文化そのものに対する破壊行為になっていただろう。NHK-FMという日本にいれば誰でも聞ける放送局で、民放ではまず商業ベースに乗らないような良質な音楽を、バラカンさんは毎週約2時間も紹介してくれている。商業ベースに乗る音楽やミュージシャンであっても紹介されるが、その音楽のルーツやバックグラウンドまでも、彼ほど丁寧に正確に伝えてくれる人は稀だ。

 今回は珍しくストレートなメッセージを書いたが、当たり前の事が当たり前じゃなくなることの怖さを感じ、あえてストレートに行った。なので最後にもう一度。

「What's So Funny 'Bout Peace, Love and Understanding ?(愛と平和と相互理解に満ちた世界がどうしてそんなに笑うべきことなのか?)」


2007-12-18 23:58 この記事だけ表示   |  コメント 0

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