遁走劇の裏側で[井田英登]

 幕張のMARSは結構厳しい入りだったが、セミのアレックスのKO勝利で多少、会場も沸いたかなと言う感じ。今回はマネージャー業に徹して取材らしいことはほとんどしなかったのだが、その分アリーナでずっと試合が見続けられた分、客席の空気感がダイレクトに感じられて面白かった。
 普段は、試合進行中インタビュールームに居たりするし、記者席でメモを取っている時も、試合に集中するので、周囲の空気感は判っているようで判ってない事が多いのだ。素直にリング上の試合展開に一喜一憂する事なんか、まず許されないわけだし。KOの瞬間のあの“依怙贔屓”カタルシスを感じたのは、ホントに久しぶりだった。記者席じゃ、ガッツポーズとかできないしね(笑)



 興奮冷めやらずといった調子で、帰宅してそのままオランダでのK-1の生中継をCSで見始めたのだが、メインのホーストvsアーツには驚いた。最初、オランダの客向けに、現場判断でカードを変更したのかなとも思ったのだが、試合内容もなにか遠慮がちで、まるでエキシビジョンのような内容。客席からはブーイングが飛んでいるし、これはやはりサービスなんて事じゃないはず。試合が進むにつれて確信が高まって行く。ーーこの遁走劇とはギミックじゃないぞ、と。
 早速、現場取材をして来たはずの、知り合いの海外の記者数名にメールを打ってみる。会場から戻ったばかりの記者たちも、「訳が判らない」と異口同音に口を揃える。なんかヒントになる痕跡だけでも掴みたい。「こんな可能性は考えられないか?」 「誰か妙な動きをしている奴はいないか?」 何本もメールのやりとりをしているうちに、すっかり情報収集作業で夜が明けてしまった。
 

2006-05-13 03:27 この記事だけ表示
 
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