証人喚問はエスケープ5回まで?[井原芳徳]

 前回エントリーで書いたJ-NETWORKの大会のあった成人の日(1月9日)の翌日から、ようやく格闘技業界も正月を終え、2006年が本格的に始まったような感じです。
 10日(火)のK-1 MAXの会見を皮切りに、パンクラス、天空、MARS、PRIDE、DEEPが1週間の間に会見。今月の大会は少ないのですが、1月の最終週から大会が目白押しとなるため、この時期から前煽りとなる会見が次々と実施されるのです。
 さらに各団体のカード決定リリースも次々と届くため、誌面にニュースにしないといけない記事も増えます。本誌のトップページのニュースの見出しは5件まで。たくさん届いたからといって一気に載せると、載せたばかりのニュースが1日足らずでトップページから消え、告知効果が下がるので、ある程度溜め込み、わざと掲載を遅らせることもあります。

 昨日は世の中でも大ニュースの多い一日でした。耐震強度偽装事件の証人喚問、ライブドアの強制捜査、宮崎勤被告の死刑判決、阪神淡路大震災11年。どれも重要なのに、これだけ重なると個々への関心が薄れてしまいます。震災の日は永遠に変わらないわけですから、国会も、裁判所も、検察も、これらの案件の日程をズラして欲しかったところです。
 とはいえ、耐震強度偽装と震災は関連性があるので、関連づけて報じたニュース番組もありました。なので証人喚問がこの日に行われたことはそれなりに意義があると言えるかもしれません。

 ちょうど証人喚問をやっている頃、僕は渋谷のとあるスタジオで、パンクラスismの北岡悟選手がアニメ「マイメロディ」で声優に初経験した様子を取材していました(記事はこちら)。スタジオの事務所で待っていると、小さなテレビ(写真の右上)には証人喚問の生中継の映像。ですが、なぜか証人のヒューザーの小嶋社長は座り込んだままで、後ろで5人ぐらいの男達が頭を付き合わせて何かを話し込んでいて、「いま話し合いのため喚問が中断しております」といったアナウンスが。
 それを眺めながら他の記者と「何やってんだろね?」と言ってたんですが、夜のニュースを見たら小嶋社長が補佐人(弁護士)に相談して「証言を控えさせていただきます」と答えてばかりだったので、5人ぐらいの理事が話し合いをしていたということがわかりました。

 証言拒否は約30回。喚問の冒頭で「真実を包み隠さず話す」とか宣誓してたのに、それは無いんじゃない?と思ったけど、議院証言法ではこれはアリで、asahi.comの今日の記事には「証言拒否は証人の権利で、刑事訴追の恐れなど正当な理由があれば証言を拒絶できる」と書いてあった。それも正当な理由になっちゃうのかぁ…。
 でも東京新聞を見ると「委員会終了後の理事懇談会では、今後『補佐人を離れて座らせ、場合によっては退席も求める』などの措置が検討された」との記述が。まあ、さすがに30回はひどいですよね。昔のUWFルールのエスケープと一緒で証言拒否は5回までとか、3ノックダウン制みたくするとか、こう着状態のイエロー何枚で罰金いくらとかルール改正を…、いかん、ニュースを見ててもつい格闘技記者の脳で考えてしまう。

 小嶋社長の後ろでの理事たちが話し合いをしている光景は、反則を繰り返す選手がニュートラルコーナーで待ち、審判団が協議している光景を思い起こさせます。ヒューザー、ヒューザー、とアナウンサーが連呼してると、なぜか最近UFCでのホイス戦の決まったマット・ヒューズを連想してしまいましたし…。僕って仕事し過ぎでしょうか? もっと実例はあるんですが、これ以上の証言は控えさせていただきます。

2006-01-18 18:58 この記事だけ表示
 
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