ムエロークから「ユル格」の時代が始まる?[井原芳徳]
 大晦日のお話はちょっとお休みにして、いよいよ開催の迫ってきた、ムエローク Japan 2009(1月18日(日) 代々木第二)の話題です。

 「最大最強のムエタイ祭り」とのキャッチフレーズのつけられたこの大会。オープニングファイトが11:30開始、プロ公式戦19試合とちびっこムエタイ2試合、エキジビジョンマッチ1試合の合計22試合、うち15試合はメインイベント級の5回戦、全試合終了予定が20:00というスーパーロング興行です。チケットの売れ行きは絶好調で、なんとスタンド自由席を除く全部の指定席が完売しちゃったそうです(B席はちょっとだけ前売り用を急造したようですが)。バウレビでも販売させていただいたのですが、驚くほど売れてくれました。
 昔からムエタイの認知度自体は決して低くは無かったんでしょうけど、21世紀に入るあたり、武田がラジャダムナンのタイトルを取ったり、サムゴーが全日本キックに参戦した頃から、じわじわと注目度が上がり、K-1でのブアカーオや、キック界でのウィラサクレック軍団の活躍で、よりいっそう高まったという感じですね。
 今回のカードを眺めても、正直、日本人で人気の高い選手はいないと言っていい状態です。けど、日本のスポーツファンは技術の高い選手なら国籍に関係なく素直に賞賛する傾向が強いですから、タイのトップファイターを揃えれば財布のヒモは緩むんですね。テレビ中継の無いイベントなのに、テレビ中継のついているメジャーイベント顔負けの観客動員を実現しそうな感じですから、格闘技業界において革命的な出来事と言っていいと思います。

 スーパーロング興行で、しかもいつものM-1の大会同様、タイ料理の屋台も出ますし、代々木公園のタイフードフェスティバルの格闘技版という雰囲気もありますね。ロックのフェスティバルというのはすっかり定着していますけど、やり方によっては格闘技のこういったフェスティバルも成功しうるわけで、今回のムエロークがそのパイオニアになりそうな気配もあります。ホントは春から夏にかけてやると気持ちいいかもしれませんね。
 主催者側もそういうフェスティバル的側面を意識してか、観戦のしおりのようなプレスリリースを送ってくれました。その中では、タイ料理とかの屋台でどんな店が出るのかというリストがあったり、途中入退場して渋谷や原宿に遊びにい方法も提案されており、「今回のムエロークは、会場の暗転を使用せず、常時、客席も明るいまま興行を進行します。これにより、ロングタイム興行を飽きることなく、自由に出歩き楽しんでいただくことがしやすくなっております」とも書いてあります。自由ってのがいいですね。ムエタイも母国・タイ自体がのんびりしてちょっとユルいところがあり、こういうフェス的なイベントには、合っているスポーツ分野なのかもしれません。

 そう、キーワードは「ユルい」。ゆるキャラとかが今は流行りですし、ライフスタイル自体でも何でもガツガツ追い求めるんじゃなく、ユルさを指向する傾向がありますけど、格闘技観戦でも、そういうユルさがあってもいいんじゃないか?、という。UWF〜K-1〜PRIDEの系譜で、日本の格闘技のビッグイベントは一つのスタイルが出来上がり、入場セレモニーやら派手な照明や音響やら、凝った紹介VTRやらの味付けが濃くなってますね。もちろんそれはそれで楽しいんですが、こういう「ユルい格闘技イベント(略してユル格)」も、オルタナティブな存在として成立し、むしろそっちのほうがフィットするという潜在的なファン層も多いんじゃないかと思うのです。
 ロックフェスって、WOWOWとかでダイジェストが中継されたりするんですけど、それ自体は普通のライブ演奏でしかなく、やっぱり苗場なり北海道なり、現地にキャンプ気分で行くのが一番の楽しみですよね。映像よりも現場。そこは前回のブログまでのテーマだった、大晦日の視聴率の話とも、関係してくると思うんですよね。別の話題を書くといいつつ、結局つながるわけですが。また今度そのへんの話も掘り下げます。
2009-01-16 13:08 この記事だけ表示   |  コメント 0

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