阪急で文化を思ふ[井原芳徳]
今週はTOUITSUの取材で神戸に行ってきました。
大阪は高校までの18年と、大卒後の3年間過ごした街。
阪急沿線でしたから、神戸は行動範囲ですので、一個一個の光景が非常に懐かしく感じます。
やっぱりたまに帰ると、東京の街に無い、独特の落ち着き感が、いいなあと思いますね。
人が多すぎず少なすぎず、みんなのんびりしていて、おしゃれにも力みが感じられない。
阪急三宮駅からポートライナーの駅に向かう道にショッピングモールが並んでいて、買い物客のカップルや子供連れの親子が歩いていた光景が、天気が良かったせいもあるんでしょうけど、特に印象に残っています。

阪急沿線独特の気品は、僕が関西で一番好きな要素です。
阪急電車の車内広告って、網棚の上のところは広告が無いんですよね。元々内装が木目で綺麗ですから、東京の電車に比べて格段に落ち着いた空間になっています。
当然網棚の上の広告枠も設定して売り出せば、広告主がついて儲かり、運賃上昇も抑制できますから、社内でも解禁論は出ているでしょう。
梅田の阪急百貨店のシャンデリアと壁画のきれいな高い天井のコンコースも、ビルの建て替えのために消えゆく運命のようです。だいぶ前に味気ない壁で隠されたけど、もう潰したのかなぁ。残念。

関西って全国区的にはお笑いに代表されるコテコテしたイメージが強く、それも大事な一面ですけど、阪急文化のような、あっさりした上品さのほうが、本質に近いような気がするんですよね。薄口のうどんもそうかな。
京都や奈良の伝統文化も関西の一面ですね。でも、明治以降の関西文化で、古いものを維持しつつ現役感を保ち、一番いい味を出しているのは阪急じゃないかと思います。
単なる輸送・小売業からすれば一見無駄なものが、実は一番の強みだったりする。
2009年はますます景気が悪くなりそうですが、そういう文化をどう生かすか・あるいは切り捨てるかの、一つのターニングポイントにもなるような気がしています。


2008-12-27 13:48 この記事だけ表示   |  コメント 0

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